こんばんわ へいとんです。
まちカドまぞく展に行った時に、マルイがめちゃくちゃエポスカードがアニメ系のコラボしてるのを見たんですよ。いや、オタクにこびすぎだろって。
でもその時にふと昔のことを思い出したんですよ。
大阪駅の大丸にあった東急ハンズで短期バイトをしていたときがあったんです。そしたら大丸の中でやたらとクレジットカード発行をやたら掲げているのを疑問に思ったことがあって調べたんですよ。その時に知ったんですけど、百貨店業界ってもはやカード事業なしでは成り立たないんですよね。
百貨店業界におけるカード事業の現在
例えば大手百貨店の三越伊勢丹のセグメント別利益を見てみよう。
営業利益の列を見てくれ。
ガッツリ主力事業すぎる
というか百貨店業の赤字もすごいな、クレジット・金融業の利益全部食いつぶしてんじゃん。
一応高島屋のセグメント別利益についても見てみよう。
ガツガツに2本柱の1つじゃねえか
もともとカード事業に百貨店が力を入れているとは知っていたけど、現在だとめちゃくちゃ主力になってるんですね、知りませんでしたわ。
でもたしかに567で繁華街に出向くことも減ってるはずだし、その影響で景気が低迷しているならちょっと高そうなものを売ってる百貨店って一番影響出そうだもんなと納得。ちなみに他大丸も調べましたが営業利益のうち20%を占めており、なかなかのポジションにいました。
百貨店大手5社のうち残りの2社についてですが、西武百貨店・そごうはセブン&アイグループなので金融事業は銀行なども含むので詳細がわかりませんでした。阪急阪神百貨店はカード事業について決算説明会資料では記載がありませんでした。たぶん本当にやってないですねあれ。あと大手5社の中で唯一百貨店業で11億円もの黒字だった。すげえよまじで。
とまあ、クレジットカードによる収益というものは百貨店にとってめちゃくちゃ重要な稼ぎ頭になっているのです。
アニメ系イベントの開催はマルイの立派なカード発行戦略
ここまで百貨店業界、主に大手5社と呼ばれる会社におけるカード事業がいかに重要であるか、そして実際どのくらいの利益を占める主力セグメントになっているかを説明してきた。
じゃあここからは格式高い百貨店の身でありながら、アニメ系クレジットカードを喜々として発行させようとするマルイにおいてのカード事業の話をしていこう。
では最初に丸井グループのセグメント別利益を見てみよう。
ほぼほぼフィンテックやんけ
ちなみにフィンテックの中身も半数以上がクレジットカードからの収益である。
そりゃあクレジットカード推すわなあ!
つまりは丸井グループの収益はクレカで成り立ってるんだわ。さすが、百貨店の中でもいち早くにクレジットカードを始めただけのことはありますね。
でもなんで推してるカードがアニメ系ばっかりやねん。
お前らこのデザインのカード街中で出せるか?
無理やってお前
このデザインのカードを平気で出せる精神の持ち主はクレジットカードを持てる年齢になってないんよ。ターゲットが違いすぎる。
でもやで、考えてみてみ。
例えばこれ、マルイの7階でゆるキャンのイベントがやっています。
手元にはゆるキャンのコラボカードがあります。
…………使うだろ。
ということは、丸井グループはこのように考えているわけだ。
オタクは新しい供給に飢えている。
だから供給の減った&終わった作品とコラボをすれば、簡単にクレジットカードを作成してくれる。
アニメイベントを積極的に展開してオタクを店舗に呼び寄せるとオタクが集まる。
せっかくだからとアニメ系クレジットカードで支払いをしてくれるに違いない。
なるほど……
オタクからじゃぶじゃぶお金を巻き上げるために、アニメコラボクレジットカードを展開して、アニメ系イベントを開催してるってこと?!?!?
丸井グループ。怖すぎる。
まあ、オタクの妄想やけどな
ここまで色々言ってきましたが、この仮説はワンチャン狙ってるかもしれないけど、積極的には狙いに行ってない……という資料が色々あります。
例えば2021年~2026年における中期経営計画資料ではこのように書かれている。
取扱高におけるトラベル&エンターテイメントの利用率が高い。これはマルイで開催されているアニメ系イベントでの支払いも含まれるはず。
丸井グループはこれよりも家賃や定期支払(月額の様々な支払い)を増やしたいらしい。
このように、決算説明会でもしっかり ネット・家賃他からの入会を促進 と書いてある。
ちょうど今日フォロワーがつぶやいていたんだが、エイブルはエポスカードじゃないと手数料が取られるような制度を引いていたりするらしい。
他にも丸井はシェアハウスを展開しており、そこの支払いをエポスカードにすることでポイントがたまるなどの制度を敷いている。
カード事業で収益を伸ばすってそういう制度面での施策があるんだな~って勉強になった。まあとにかく、色々丸井はカード決済による収益を伸ばす施策をたくさん他にもやっているわけで、残念ながらアニメ系イベントでオタクからお金を巻き上げるのは、ほんのおまけというわけだ。
でもネットやエイブルなどの家賃関連の発行と、マルイ店舗での発行の棲み分け、くらいはされているのかもしれない。家賃関連は金額が定期的に出ていくからゴールドカードを勧めて、店舗ではイベント関連をやっていることが多いのでアニメ系のカードを進める、みたいなね。
残念ながらオタクから金を巻き上げようみたいなのは流石に妄想だと思う。アニメ系イベントは別の施策として中期経営計画に載っているのでよかったら原本を当たってほしい。
それにしても、供給がなくなったり減っているアニメとのコラボ、多すぎじゃね?本当は狙ってませんか?
まあ、本当のところは誰もわからないって感じですね……
それではこのへんで。